1話 一生懸命になってみる

ep-math

「素敵な自分になりたい」

そう言ったはいいが、何から始めようか。

まず1番最初に思い付くのが「数学」だった。

1番最初に思い付くくらいだ。

自分の最も大事な部分なのかもしれない。

数学を生業の一部分としていることも大きいのだろう。

まず現在地の確認。

ちょっと人より得意なだけで、東大になんて一生受からなそうだ。

何なら早慶もまず受からないだろう。

今自分はここにいるのか。

でも、結局東大なんて、天才達しか受からない。

今までの自分ならきっとそう思っていた。

「今までの自分」なら。

今はちょっと違う。

東大にだって入れるくらいの数学力が欲しい。

早慶の問題もサラサラ解きたい。

そう心から思える。

とはいえ、東大や早慶に入るつもりはない。

うーん、何で数学力を評価しようか。

…そうだ、模試にしよう。

『東大模試で合格点を取る(定員に入る)こと』を目的にしよう。

そうしたら東大に受かる数学力と言えるはずだ。

昔から目的と目標には数字を入れることを意識している。

達成と未達成がはっきり分かるからだ。

よし、目的が決まった。

じゃあ、ここからは戦略を練ろう。

逆算的に考える。

東大の数学が解ける

東大の過去問が解ける(方針が見える・言える)

応用問題が解ける(方針が見える・言える)

基礎問題が解ける

自分はこの手順でいこう。

では、戦略が決まった。

戦略

1 基礎の完成

2 演習(基礎の使い方の確認)

3 要素の分解練習、言語化

4 過去問

1 基礎の完成

まず、青チャートを1周しよう。

その際にできなかった問題だけにチェックをつけようと思う。

その後チェックだけもう1周。誤答はさらにチェックだ。

そのチェックをさらに1周。

それでひとまず基礎は完成としよう。

とは言え、漠然と反復で解けてもしょうがない。

解く前に、問題を見たら方針を唱え、なぜその方針か説明することだけ徹底しようと思う。

2 演習(基礎の使い方の確認)

基礎が完成したら演習だ。

基礎をずっとやっているのは心地よいが、成長はない。

「この問題はあの問題と似てる」と常に口に出そう。

この時点で基礎はあるんだ。解けるはずだ。

3 要素の分解練習、言語化

このフェーズが1番重要だと個人的には思っている。

結局応用や複雑なものは基礎の組み込みなのだ。

いくつもいくつも基礎が絡まり合い、一つのモンスターが生まれる。

そんな時には、1つ1つ解いていけば良い。

必ず見慣れた形に辿り着くはずだ。

つまり、「見たことないものを見たことある形に持っていく」事が重要なんじゃないか。

自分はそう思っている。

今はこの感覚を信じようと思う。

4 過去問

最後の調整だ。

これらを解く際の説明がしっかり理論立てて話せたらもう大丈夫なはずだ。

ふぅ…こんなもんだろうか。

色々聞いてもらったが、結局上記は自分の妄想だ。

現実の自分は何も成し遂げていない。

さも東大に受かった人の合格体験記のようだ。偉そうに。

ただ、こんなに真剣に戦略を練ったのは久し振りだ。

とても楽しかった。

ひとまずこれからは「自分の好きな自分」は

「東大模試で合格点を取る(定員に入る)自分」にしよう。

今まではほどほどに力を抜いてきた人生だったが、

もっと「一生懸命」になってみようと思う。

これはそんな夢見る、いや、未来を見る自分の話。

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