2020年度神戸大学の過去問を解いたので解答・解説をしていく。
今回は前期日程(理科系)の問題を解いた。
文科系の問題ではないことには注意してもらいたい。
それでは、早速見ていこう。
問題
以下のURLは大学の公式HPから入試問題へのリンク。
問題はそちらから確認して欲しい。
URLからのリンクが怖い方は『神戸大学 過去問』で検索してみて欲しい。
目安時間:18分
2020年度 神戸大学 前期日程 数学
[ https://www.office.kobe-u.ac.jp/stdnt-examinavi/wp-content/uploads/2020/08/03.suugaku_rikei.pdf ]
※上記URL:国立大学法人神戸大学HPホーム > 入試情報 > 学部入学案内 >入試問題及び出題の意図など > 2020年度一般入試(入試問題/出題の意図・評価ポイント/解答例)> 前期日程 数学 理科系 問題
※過去4年分が公式HP(下記URL)から閲覧できます。(2021年8月29日時点)
※掲載終了している可能性もあります。
参考URL『国立大学法人神戸大学HP>入試情報>学部入学案内>入試問題及び出題の意図など』
https://www.kobe-u.ac.jp/admission/undergrad/examin/index.html
まず、実際に解いてみて欲しい。
頑張って。
解けたでしょうか?
それでは解答解説をしていこう。
解答・解説
概評
神戸大学は偏差値55.0〜67.5の国立大学(2021年8月30日時点 パスナビ調べ)。
大問5は数列の問題だ。
難易度はGMARCHレベルの問題だ。
(1)は代入するだけなので、正答率は非常に高いだろう。
(2)は漸化式の問題であるのは一目で分かるが、解き方はパッと思い付かない。
細かい解法までの発想は(2)で書くが、こういった見たことがない数列ではとにかく実験して察するに限る。
そのために色々な実験の方法もあったりするので、そういったところを抑えていけば良い。
非常に良い難易度で、(2)の得点者はとても合格に近付くのではないだろうか。
それでは解答を見ていこう。
(1)種々の数列
解答
解説
代入して求めていけばいい。
ただし、この代入で確認して欲しいのが
- この数列は循環すること
- どのように計算するか
の2点だ。
(1)で具体化させるのは(2)で一般化する予兆と言っても良いだろう。
その際に(1)で何を見抜いたかというのは非常に重要になる。
たったp=3の1つしか調べていないため、そこまで抽象化を進めることは難しいのだが、極力見抜けそうなところは解きながら疑っておこう。
(2)種々の数列
解答
解説
パッと見よく分からない数列であるため実験で確認をする。
そこで、どんな法則性に基づいて漸化式が成り立っているのかに注目する。代表的なものに
- 単調性
- 周期性(偶奇での場合分けなどは多い)
などがある。
これらがあるだけで絶対値の扱いはグッと変わる。
例えば単調性があれば、絶対値の中身の符号が変わる瞬間が1点のみであるためそこに注目すればいい。
例えば偶数番目で正、奇数番目で負などの周期性があれば絶対値を容易に外せる。
そういったことを知るために実験で確認するのだ。
実験の仕方として、
- 代入
- 関数としてみる
というのがある。
今回どちらでもいけたが、馴染みのある代入で求めた。
そこから何か法則性はないか探る訳だが、ポイントとなるのは絶対値の中身が正か負かという点だ。
そこに注目していけば解答のような発想に至る。
法則性も見えて示すことも見えたらあとは示していけばいい。
数学的帰納法を扱う際には定義域(今回は2≦n≦p+1)には必ず注意しよう。
「帰納法だからすべての自然数」というわけではない。
あくまで使える範囲でのみ使う。
これはあまり練習ではやらないであろうため、これから意識していこう。
さいごに
こういった見慣れない数列の問題は実験からスタートして知っている形はないか、気付くことはないかと問われているようで個人的に大好きな問題だ。
また、難易度としても非常に優れた問題のように思う。
神戸大学(医学部を含む)の受験としては最適なのではないだろうか。
個人的には非常に楽しい問題だった。
解いた方お疲れ様でした。
これからも一緒に頑張っていきましょう。
その他過去問を解く人はこちらから → 『特集 過去問振り返り まとめ』
本ブログの解答解説は大学が公式に発表しているものではなく、あくまでブログ著者が独自に執筆した解答であることをご了承ください。 尚、解答解説の作成・公表にあたり十分に注意をしておりますが、万が一解答に誤りがあった場合にも責任は負いかねます。 コメントいただければ確認、修正致します。 何卒よろしくお願い致します。
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