2021年度静岡大学の過去問を解いたので解答・解説をしていく。
今回は前期日程・理学部数学科の問題を解いた。
学部学科によって問題が異なるため、特定の学部をピンポイントで解きたい志望者は注意して欲しい。
それでは、早速見ていこう。
問題
以下のURLは大学の公式HPから入試問題へのリンク。
問題はそちらから確認して欲しい。
URLからのリンクが怖い方は『静岡大学 過去問』で検索してみて欲しい。
目安時間:17分
2021年度 静岡大学 前期日程 数学
[ https://www.shizuoka.ac.jp/nyushi/information/pdf_2/r03zenki/m3.pdf ]
※上記URL:国立大学法人静岡大学HP > 学部入試 > 過去問題 > 過去問題令和3年度 > 理学部数学科 > 数学
※過去3年分が公式HP(下記URL)から閲覧できます。(2021年8月15日時点)
※掲載終了している可能性もあります。
参考URL『国立大学法人静岡大学HP-学部入試-』
https://www.shizuoka.ac.jp/nyushi/information/index.html#a04
まず、実際に解いてみて欲しい。
頑張って。
解けたでしょうか?
それでは解答解説をしていこう。
解答・解説
概評
静岡大学は偏差値47.5〜55.0の国立大学(2021年8月15日時点 パスナビ調べ)。
大問3は空間ベクトルの問題だ。
難易度としては日東駒専レベルだろうか。
空間ベクトルの中でも状況が把握しやすく誘導も丁寧で分かりやすい問題だ。
4つの大問の中で1番完答も多いのではないだろうか。
空間図形のまま扱うのが分かりにくい場合は必ず平面ベクトルに切り取って考えよう。
時間的にもあまり迷わずサクサク解いていきたい。
それでは解答を見ていこう。
(1)ベクトルの内積
解答
解説
ベクトルの内積問題のアプローチは以下の通りだ。
- 大きさとなす角
- 成分
- 大きさの2乗
- 正射影
今回角度の情報は一切与えられていないので角度は扱いづらそう。
(ただし、△ABCが3:4:5の直角三角形であることがすぐに分かる)
今回は多くの辺の長さ、すなわち、ベクトルの大きさの情報が与えられているわけだから「大きさの2乗」から考えられそうだ。
そこで対象の三角形に注目して求められている内積が現れる形で計算していけば良い。
感覚的には余弦定理と全く同じように考えれば良い。
(2)平面上のベクトル、法線ベクトル
解答
解説
解答の青字部分が全てだ。
基本的に位置ベクトル問題は
- 始点をどこにするのか(始点の統一)
- 終点がどこにあるのか(終点を含む直線・平面を抜き出して式を立てる)
という方針で解いていけばいい。
今回も同様。
(1)で「始点をAにしなさい」という意図を感じるため始点はAに統一。(元々AHを聞かれているため悩まないかもしれない)
また、終点Hはどこにいるのかを把握して青字の状況を読み取れる。
あとは「平面上」と「平面の法線ベクトル」からいつも通りの処理をしていけばいい。
平面上は「2つのベクトルの線形和(sa+tbの形)」で、法線ベクトルは「平面上のベクトルに垂直」の処理でいいだろう。
ここまでが問題を解く前に分かることだ。
そこで内積を求めることが見えたため冒頭で内積を求めた。
しかし、入試会場や普段の勉強でそこまで意識していない人は冒頭であの内積を求めることはできないかもしれない。
その時は1回DH・ABとDH・AC内積まで求めてから「ここで、△ABCにおいて〜」で内積0を計算してあげればいい。
ちなみに、平面上の処理と法線ベクトルの処理の順序について、基本的に位置ベクトルに関する条件を先に処理する方がいい。
内積やベクトルの大きさの2乗などの計算系は後で扱った方がスムーズなことが多いのは知っておいて損はないだろう。
(3)四面体の体積
解答
解説
四面体の体積は底面積と高さが分かればいい。
どこを底面積・高さとするかは誘導からすぐに分かるだろう。
(2)までで法線ベクトルを求める準備ができているため、あとは法線ベクトルの長さを求めにいけばいい。
AHを高さとしないことと計算ミスにだけ注意しよう。
さいごに
空間ベクトルが苦手な人は多いだろうが、今回の問題については解けなくてはいけない問題と言える。
自分は今まで法線ベクトルに少し苦手意識もあったため、しっかり処理方法の確認ができてよかった。
もう少し難しい問題を扱いたいとも思えたので成長を感じられて良かった。
解いた方お疲れ様でした。
これからも一緒に頑張っていきましょう。
その他過去問を解く人はこちらから → 『特集 過去問振り返り まとめ』
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