2021年度静岡大学の過去問を解いたので解答・解説をしていく。
今回は前期日程・理学部数学科の問題を解いた。
学部学科によって問題が異なるため、特定の学部をピンポイントで解きたい志望者は注意して欲しい。
それでは、早速見ていこう。
問題
以下のURLは大学の公式HPから入試問題へのリンク。
問題はそちらから確認して欲しい。
URLからのリンクが怖い方は『静岡大学 過去問』で検索してみて欲しい。
目安時間:20分
2021年度 静岡大学 前期日程 数学
[ https://www.shizuoka.ac.jp/nyushi/information/pdf_2/r03zenki/m3.pdf ]
※上記URL:国立大学法人静岡大学HP > 学部入試 > 過去問題 > 過去問題令和3年度 > 理学部数学科 > 数学
※過去3年分が公式HP(下記URL)から閲覧できます。(2021年8月15日時点)
※掲載終了している可能性もあります。
参考URL『国立大学法人静岡大学HP-学部入試-』
https://www.shizuoka.ac.jp/nyushi/information/index.html#a04
まず、実際に解いてみて欲しい。
頑張って。
解けたでしょうか?
それでは解答解説をしていこう。
解答・解説
概評
静岡大学は偏差値47.5〜55.0の国立大学(2021年8月15日時点 パスナビ調べ)。
大問1は確率の問題だ。
難易度としては日東駒専以上GMARCH以下レベルだろうか。
場合の数や確率については状況整理と立式が全てだ。
問題文でどう立式するか分かりづらい時は、別の言い方に言い換えて立式しやすいようにしよう。
解答では言い換えを把握しやすいように解説をした。
その分解答が冗長なため、実際に試験会場で解答を作る際にはもっと無駄な論理や言い換えを省いてよい。
それでは解答を見ていこう。
(1)確率の基本性質
解答
解説
同じ確率をn回繰り返すときはn乗にすればよい。
反復試行の確率との違いは「起きている事象が同じ」か「起きている事象が複数」かだ。
起きている事象が同じ時は並び方(組合せ)を考えず、起きている事象が複数の場合にはどこでその事象が起きているかの並び方(組合せ)を考える。
(2)余事象の確率
解答
解説
「少なくとも」や「または」という表現がある際には余事象の確率が有効なことが多い。
直接問題文で書いてあればそれを考えることは容易であるが、自分で言い換えた際に「少なくとも」や「または」の表現が適切かはよく考えよう。
言い換えの際に、自分は「数学の問題」としてではなく「ただの状況として」考えている。
状況を俯瞰的に考えると案外当たり前なのだ。
例えば、ジャンケンにおいて「誰か勝つ」と「誰か負ける」と「あいこにならない」は同様の言い換えだ。
だが、これが問題で出されると考えられなくなる。
あまり数学的に言い換えようとせずに、事象をそのまま別の言い方に変えてあげればいい。
事象の言い換えは暗記ではなく、あくまでただの言い換えだ。
言い換えが苦手な人は(ジャンケンで誰か勝つって他の言い方ないかな?)という状況をイメージして色々言い換えて遊んでみよう。
(3)確率の基本性質
解答
解説
「6と互いに素」という条件を言い換えていこう。
結局何を引いた場合を考えればいいのかが見えないと式が立たない。
色々言い換えを考えてみよう(解答に関係ない言い換えも考えてみる)
- 引いた3枚のカードの積が6と互いに素
- 余事象は「3枚のうち少なくとも1枚が 2の倍数 または 3の倍数」
- 引いた3枚のカードに2の倍数と3の倍数を含まない
- 引いた3枚のカードに2,3,4,6,8,9を含まない
- 引いた3枚のカードがすべて1,5,7のいずれか
上記の中で求めるのが簡単そうなのはどれかと考えると1番下になるのではないだろうか
ゆえに「引いた3枚がすべて1,5,7であればいい」というので解答を作成した。
こういうように自分が分かる形まで言い換えて考えていこう。
(4)確率の基本性質
解答
解説
「6の倍数」と見た瞬間に「2の倍数 かつ 3の倍数」というのは分かり、(1),(2),(3)がすべて伏線になっていることに気付く。
しかし、(3)の「6と互いに素」をどう扱うかが見えづらいのではないだろうか。
そこで、どんな関係なのかをベン図で確認しておこう。
ベン図が描ければそれぞれの相関が分かり、求める確率を確率の加法定理より求めることができる。
これは公式ではなく状況整理による立式のため、暗記しようとしないで状況の整理の仕方をしっかり押さえよう。
さいごに
この問題は正直難しくない問題であるが、言い換えが苦手な人の練習としてはとても良いように思う。
言い換えの適切な表現が分からなかったり、ベン図の発想がなかったりと各個人解けない理由はあると思うが、結局は「問題文の状況がどういう状況を言っているのか把握したい」というのが根本だ。
そのためには樹形図でもベン図でも表でも言い換えでも、何でも試してみたら良い。
それでも言い換えができなければその問題を解くことはできないから飛ばそう。
これからの演習も言い換えに注意してみていこう。
解いた方お疲れ様でした。
これからも頑張っていこう。
その他過去問を解く人はこちらから → 『特集 過去問振り返り まとめ』
本ブログの解答解説は大学が公式に発表しているものではなく、あくまでブログ著者が独自に執筆した解答であることをご了承ください。 尚、解答解説の作成・公表にあたり十分に注意をしておりますが、万が一解答に誤りがあった場合にも責任は負いかねます。 コメントいただければ確認、修正致します。 何卒よろしくお願い致します。
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