新学習指導要領への変更が着々と行われている。
小学校は2020年度より、中学校は2021年度より、高等学校は2022年度より全面実施となる。
参照元:文部科学省「新学習指導要領について」より抜粋
学習指導要領が改定されると、各教科・科目の内容が一部変更されることがある。
今回の指導要領改定では、特に「国語」、「社会」、「情報」で大きな変化が見られた。
当然他の教科でも変化はあったし、数学に携わる自分としては数学でも変化はあったのでそちらの方が興味はある。
興味はともかく、各教科・科目の内容が変更されるということは入試の教科・科目が変更されるということにも直結する。
今回はそこに焦点を当てていきたい。
今回は高等学校に絞って見ていく。
上述の通り、高等学校は2022年度より新学習指導要領での指導が全面実施となる。
2022年度(令和4年度)入学生が大学入試を受験するタイミングは3年後の2025年度(令和7年度)だ。
よって、タイトルの通り2025年度入試から大学入学の教科・科目が変更されるのだ。
出題教科・科目等の主な変更点は次の通りだ。
現行の試験【6教科30科目】
国語(1):国語
地理歴史(6):世界史A/世界史B/日本史A/日本史B/地理A/地理B
公民(4):現代社会/倫理/政治・経済/倫理、政治・経済
数学(6):数学I/数学I・数学A/数学II/数学II・数学B/簿記・会計/情報関係基礎
理科(8):物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎/物理/化学/生物/地学
外国語(5):英語/ドイツ語/フランス語/中国語/韓国語
変更後の試験【7教科21科目】
国語(1):国語
地理歴史(3):地理総合、地理探究/歴史総合、日本史探究/歴史総合、世界史探究
地理歴史と公民(1):地理総合、歴史総合、公共
公民(2):公共、倫理/公共、政治・経済
数学(3):数学I、数学A/数学I/数学II、数学B、数学C
理科(5):物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎/物理/化学/生物/地学
外国語(5):英語/ドイツ語/フランス語/中国語/韓国語
情報(1): 情報
一番の変更点といえば、教科「情報」の追加だ。
また、社会の各科目の変更や数学Cの追加、簿記・会計や情報関係基礎の廃止がある。
受験生やその保護者はこれらの変更があるということだけでも知っておいたほうが良いように思う。
最後に、数学について軽く触れる。
数学Ⅰ・Aなどの変更は大きくないため割愛。
注目すべきは数学Ⅱ・B・Cだ。
これは正直かなり重い。
「理系受験者を対象としているため」という判断だが、試験時間が60分ということであれば相当な準備を要すると思われる。
試行問題が公開されるのを楽しみに待ちたいと思う。
-参考資料-
文部科学省「新学習指導要領について」
独立行政法人大学入試センター「平成 30 年告示高等学校学習指導要領に対応した令和7年度大学入学共通テストからの出題教科・科目について」
旺文社教育情報センター「2025年 新課程入試 共通テスト出題教科・科目(案)」
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