2話 ゴールまでの道のりを描いてみる

ep-math

戦略が決まったのも束の間、とあることに気が付いた。

期日が決まってないぞ。

これは由々しき問題だ。

無期限活動とは努力しているようで聞こえはいいものの、ゴールのないマラソンだ。

それでは心が折れてしまう。

天才でない自分が天才達と戦うためには、人一倍戦略を練り、実行し、修正する必要があるはずだ。

こんな無計画に走ってはペース配分も技術も根性も何もないようなものだ。

まずはしっかりした日付の計画を練ろう。

「東大 模試」で検索してみよう。

なになに、2020年度は7月、8月、10月、1月の計4回の実施か。(東進)

結構やってるんだな。

今まで1回も受けたことないから知らなかった。

今の自分の正確な偏差値的立ち位置がよく分からないな。

まず7月の模試を受けてみるか。

そこで色々気付くはずだ。

…いざ想像してみると、怖気付きそうだ。

何も分からないかもしれない。

お金の無駄かもしれない。

意味がないかもしれない。

でも進むしかない。

やらなきゃ何も始まらない。

…よし、腹は括った。

考えろ、考えろ。

思考を止めてはだめだ。

2021年度も7月頃に第1回が実施されると仮定しよう。

立ち位置を調べるためとはいえ、無策で行くほど愚かではない。

合格圏に入ってやる!くらいの気持ちで挑まなければいけない。

7月か…ちょっと早いな。

もう4ヶ月後だ。

期間が短いのは、メリットもあるはずだ。

計画が立てやすかったり、集中力が保ちやすかったりしそうだ。

では、改めて計画だ。

大枠は前回決めた方針でいいだろう。

その上で、「東大」に特化しなければいけない。

東大に特化とは言ったが、何の傾向も分からない。

こんな状況で戦地に赴こうとしていた自分を責めたい気分だ。

ただ、そんな無駄な時間はない。

よし、東大の数学の傾向を調べてみよう。

「東大 数学 傾向」っと…

まず上のものから見てみよう。

引用元『大学入試分析Web 進研ゼミ高校講座』

ふむふむ、他のサイトも調べてみよう。

引用元『東大理系数学の入試傾向・特徴と対策・おすすめの参考書とは|StudySearch』

なるほど、少しずつ傾向が分かってきた。

とにかく図形が好きらしい。

自分は図形が苦手だ。

ここを強化するしかない。

とりあえず図形に注力しよう。他にも積分法、三角関数あたりも早めにやっておきたい。

また他のサイトもいくつか調べてみようとは思う。

ここでの方針決めを誤ると無駄な努力をしてしまうから、しっかりしたいところだ。

5月末までに上記の単元の青チャートを3周。

6月からは過去問演習と言語化を徹底しよう。

ようやく現実味を帯びてきた。

ただし、注意が必要なのは、人一倍悩んで立てた戦略も、結局凡人の戦略なのだ。

こういう時、自分ではとある方法を使う。

それは「めちゃめちゃ出来る人を想像して、その人がやってそうなことを自分もやる」というものだ。

例えば、四六時中数学のことを考えている人になんて勝てるわけがない。

横断歩道の信号待ちで復習する人に勝てるわけがない。

夜寝る前に復習をし、朝起きたらそれを思い出す人に勝てるわけがない。

解けなかった問題に対して、(悔しい!)と心から感じる人に勝てるわけがない。

だからこそ自分がやる。

これらは自分が勝てないと思った相手がきっとやっていることだ。

だからこそ自分もやらなければそこに追いつけない。

ただでさえこちらは仕事時間と今までの努力値で不利なのだ。

そこまでしてもきっとそう簡単に差は埋められない。

そんなことが分かっているからこそやるのだ。

ダメだったらすぐやり方を変えればいい。

その時信じた道を突き進もう。

今回の自分のモチベーションで大きく動かすのは

「一度東大合格レベルに達すれば、今後継続的にその称号が得られる」ことだ。

古い称号に縋るのはみっともないが、ないよりは良い。

そもそも「古い称号」すら得てない自分はそんなこと考えても無駄だ。

まずはその称号を得た自分だけ想像しよう。

今回頑張ったことはきっと今後の自分の助けになる。

だからこそ「今回やり切る」。

不安な気持ちもあるが、こうして言葉にすると決心も出てくるから不思議だ。

いつの日か振り返った時に「下手くそな作戦だな!もっと上手くやれるよ」と笑ってる自分がいることを願って。

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