お金の稼ぎ方には2通りあるのをご存知だろうか。
次の2つだ。
1.働いてお金を稼ぐ
2.金融資本を運用してお金を稼ぐ
働いて稼ぐのはイメージしやすいだろう。
この「働くちから」が人的資本で、これを労働市場に投資することでお金を稼ぐ。
一方、金融資本は預金や株などの金融資産、不動産、年金資産や相続財産などがあり、これらを最適に運用することでお金を稼ぐ。
ここで言う「最適」とは、次の3つの条件を満たすことである。
①それぞれの資産のリスクを最小化する
②それぞれの資産のリターン(利益)を最大化する
③資産運用に必要なコストを最小化する
銀行に預金しただけでは②が満たされているとは言い難く、かといって先物投資のみに頼れば①が満たされているとは言えない。
このバランスを取るのはプロにも難しく、自分なんてまだまだ理解して実践できている段階にはない。
しかし、③は誰にでも簡単に始められ、確実に効果がある。
業者は手数料として投資家からお金を取る訳だが、こういったコストに対して投資家は敏感でなければならない。
言わずもがな悪徳商品や詐欺にも敏感でなければはらない。
また、人生を経済的な側面から見れば、その目的は次の2つだ。
1.人的資本を労働市場で運用して大きな富を得る
2.金融資本を金融市場で運用して、最小のリスクで最大のリターンを得る
人間は感情があるため、「富=幸せ」という方程式は一般的に成り立たない。
例えば、労働市場には「やりがいがあるが収入の少ない仕事」や「やりがいはないが収入が多い仕事」などがある。
人的資本の投資において、幸福を最大化しようとすると必ずしも富を最大化するといった選択肢ではない。
一方、金融資本にはそういった問題が存在しない。
金融資本の投資において、「損をしたけど幸福」といったことが原理的に存在しないからだ。
つまり、金融資本はリスク、リターン、コストの3要素のみを考えればよいということになる。
こうした経済的観点は非常に重要である。
シンプルかつ合理的、美しくもある。
ところで、自分たちは人的資本をどれくらい持っているだろうか。
「サラリーマンの生涯年収は3億円」という言葉がある。
では、人的資本は3億円だろうか。
答えは否だ。
人的資本にもリストラや病気などのリスクがある。
人的資本のリスク(割引率)を8%とすると、生涯年収は1億3,500万円となる。
※入社時の年収250万、退職時1300万、退職金3000万で試算
つまり、上の仮定と差額がそこまでない人は入社時に1億円近い人的資本を持って働き始めることになる。
個人的には計算して驚いた。
個人の人的資本はここまで大きいのだ。
また、歳を重ねると共に労働資本は失われていく。
労働市場から離れるとその価値はゼロになる。
皆遅かれ早かれ定年を迎える。
定年とはいわば労働市場からの強制退出のようなもので、人的資本が0になる日ということにもなる。
そのため、老後は金融資本でお金を稼ぐことになる。
若い時は労働資本95%の若者も、いずれ金融資本90%のようになる時が来る。
こうした流れを知ったため、自分は金融資本に興味を持ち、投資について調べるようになった。
こういったことは全て一冊の本から学んだ。
非常に論理的で、読んでいて気持ちが良かった。
自分はまだまだ未熟者なので、投資に興味ある方は是非橘先生の美しい論理に魅せられて欲しい。
投資に興味のある方の一助になれば嬉しい。
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