31話 準備に必要な3つの物差し

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唐突だが、名言を3つ紹介したい。


「何はさておいても、準備こそが成功の鍵である。」

世界初の実用電話の発明で知られる発明家、アレクサンダー・グラハム・ベル


「偶然は準備のない者に微笑まない。」

近代細菌学の開祖として知られるフランスの生化学者・細菌学者、ルイ・パスツール


「準備をしておけば、いつかチャンスはやってくる。」

第16代アメリカ合衆国大統領、エイブラハム・リンカーン


これらと皆さんの経験を踏まえてもいかに準備が大事かということはお分かりいただいていることだろう。

自分自身、準備を大事なことは分かっているつもりだ。


ただ、本当にその重要性を心から分かっていないような気もしている。


というのも、自分は準備があまりできないからだ。

直前にいつもバタバタ準備をしている。

本当に大事ならしっかり準備をしているわけで、それができていないというのは重要性が分かっていないことに他ならない。


準備ができる人間とできない人間で言えば、自分は準備ができる人間に憧れる。

理想だ。

では、できるように練習していこう。


…さて、どうしたら準備がしっかりできるようになれるだろうか。


色々準備の仕方について調べてみた。

調べた結果、信憑性の面で1番強い説が2011年、オランダのアイントホーフェン工科大学の研究チームによって示された、MACの法則だった。

「信憑性がある」と断言できるのは、自分個人が論理的にしっくりくるというレベルではなく、メタ分析(論文の中でも最も信憑性があるもの)の結果から導かれた結果という観点からだ。


それでは、まずはMACの法則とは何なのか確認しよう。

MACの法則は「事前準備」に関する法則で、目標の達成率を上げるために用いられる。

MACはそれぞれ頭文字を抜粋したもので、それぞれがこの法則の根幹だ。

では、実際にそれぞれどう言った意味なのか見てみよう。

Measurable(測定可能性)

測定可能性とは、目標を数値で測れるようにするということだ。

これは達成・未達成がはっきり分かるからだ。

今回の自分の例でいえば、目標は「仕事やブログ、家事の準備が前日までにできるようにする」というものだ。

これでは、当然数値化は行われておらず、達成と未達成の境が曖昧だ。

そこで、数値を入れた目標に変換してみる。

まず、仕事は翌日の準備さえできていれば十分だ。

集中すれば1時間もかからないだろう。

となれば、「翌日の仕事の準備を前日1時間とる」というので大丈夫ではないだろうか。

また、数値ではなくとも、「ここまで」という形で明確な終わりを設定できるので「範囲を決めて、1時間で準備する」というのを目標にする。


次に、ブログだ。

ブログは通常の記事であれば1時間半程度あれば執筆できる。(物によってはかなり調べるため、一概には言えないが)

問題はベクトル道場だ。

これから2日に1回程度はベクトル道場の更新をしたいのだが、準備が通常記事の比にならないくらいかかる。

問題の選定、パソコンに文字起こし、実際解いてみる、別解を作る、他にその1問から学べそうなことを俯瞰的に考えてみる、清書…

そんなことをしているとすぐ2、3時間くらい経っている。

それでも書き終えていないことがある。

正直、東大の合格点を取ろうとしている人がこんなところで時間を食うべきではないとも思うので、今後は調整が必要だ。

とはいえ、2日に1本程度であれば、2日に分けて準備をすることができる。

よって、ブログは21時までにアップするというのを基盤として、朝1時間、夜1時間半で執筆するというのを数値目標として掲げる。

問題演習の分量が減ってしまえば、あまり更新頻度は高くならないかもしれない。


最後に家事だが、これは明らかに手が掛からない。

洗濯物は帰ったら回す、できたら干す。

お皿は晩御飯を食べ終えたら朝の分も合わせて洗う。

ゴミ出しは夜歯を磨いた後に出すものを玄関に出しておく。

掃除機は朝の出勤前の少し空いた時間にテレビを見ながらかける。

これくらいのIf-Thenプランニングで良いと思う。

それでも習慣ができなければ真剣に考えるようにしたい。


ひとまず、ゴールが明確になった。

では、次の作業に移ろう。


Actionable(行動可能性)

行動可能性というのは、今立てた目標を達成するために実際の行動計画を立てることだ。

ここでの注意は、必ず具体性を持たせることだ。

自分の場合は今のでだいぶ具体性を持てたと思うが、ここでは更に深掘りしていく。

実際に案としてこんなのはどうだろうか。


まず、朝は毎日5時半に起きる。5時45分までに顔洗いやコーヒを作る作業を済まして、シャワーを浴びに行く。

シャワーを浴びたら、ソファに座って6時10分から1時間ブログを執筆する。

7時10分になったら20分程度で朝ごはんを食べ、あとは出勤まで数学を行う。

帰宅後は18時半までには帰宅と夕飯、家事などを済ませられるようにし、19時から書斎で仕事の準備をする。

そして20時からブログの執筆をし、21時から22時半まで数学をする。

その後自由時間をとり、23時までには完全就寝ができるようにする。


だいぶ具体性を持たせられたのではないだろうか。

こうして、場所や時間をしっかり確保してあげることで、その時間に何をすればいいのかが明確にできる。


Competent(適格性)

適格性とは、その目標が自分の価値観に合っているか、苦労をしてまで成し遂げたいことなのか確認することだ。

達成してもしなくてもいいことより達成したいことの方が達成率は上がる。

言葉にしてみると当たり前だ。

この適格性があるかどうかは次の5つの疑問で明らかにすることができる。

  1. 自分は本当にできるのだろうか?
  2. 自分はなぜ、目的を達成したいのか?
  3. 自分はどのようにこの目標を達成するのか?
  4. 自分はいつこれをするのか?
  5. もっとうまくやるためにはどんな方法があるか?

では、実際に自分に適用しながらひとつひとつ紐解いてみる。


1.自分は本当にできるのだろうか?

先程立てた計画は、自身の現在のスケジュールを加味したもので、時間的や場所的な実現性はある。

また、精神面だが、ブログを書いている今非常に熱意があるため、現状問題はない。

目標達成によって、より素敵な自分になっていけば継続の意志も強くなると予想している。


2.自分はなぜ、目的を達成したいのか?

これは言うまでもない。

自分が理想とする自分になるためだ。

自分が憧れることは全て吸収していきたい。


3.自分はどのようにこの目標を達成するのか?

具体的な目標はすでに行動可能性で示した。

その通りに実行していくのみだ。


4.自分はいつこれをするのか?

明日から日曜を除いて毎日。

今日から始める。


5.もっとうまくやるためにはどんな方法があるか?

自分が不安なのはYouTubeを見て怠けない自分が出て来ないか、というところだ。

もし携帯を見てしまう自分がいたら、携帯を時間制限付きで封印したいと思う。

携帯は1番便利な身近な相棒の反面、1番身近な時間搾取悪魔だ。

しっかり受け入れられるようになれば、同じような境遇の人にアドバイスできるようになる。

また、勉強量は東大合格点を目標にしているため、それに見合った学習量が確保できるようになりたい。

やっていく中で改善していく。

自分の悪癖も言語化して修正できるようにしていきたい。



これがMACの法則の全容だ。

ここで準備について言語化できてよかった。

しばらく上記の方法で準備をしていきたいと思う。


今日から頑張っていこう。


参照元

STUDY HACKER

海外大学が証明。たった3つの「事前準備」で目標達成率が大きく上がるワケ。

YouTubeチャンネル「メンタリストDaiGo」

準備ですべてが決まる!科学的に正しい準備「MAC」を使いこなすには

準備ですべてが決まる!科学的に正しい準備「MAC」を使いこなすには

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